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Innovative Learning Awards とは

21世紀の急速な技術革新は、教育のあり方を大きく変えつつあります。従来の学校教育の枠組みを超え、学習者自身が主体となり、学校外のコミュニティやデジタル空間での学びが増えていく時代において、すべての学習者を中心に据えた学習環境のデザインが求められています。

本アワードは、すべての学習者が主体となるデザインの実現を重視し、従来の学校の枠を超えた「超教育」の場を構築することの重要性を評価します。全世代が生涯にわたり学び続ける社会の実現と、教育の未来をリードする新しい学習環境の創造を目的としています。

 グランプリ 

 教育イノベーション部門 

<strong>安西 祐一郎</strong><br>(慶應義塾大学名誉教授)
安西 祐一郎
(慶應義塾大学名誉教授)

探究「シブヤ未来科」は、子どもが自ら問いを立て、社会とつながりながら学ぶ探究型プログラムとして極めて先進的です。渋谷区は、公立学校において探究型学習の拡充やICTの積極的活用を進め、子ども主体の学びを実現する先進的な教育改革に取り組んでいます。区長、教育長、教育委員会などの強いリーダーシップがその基盤となっており、公教育におけるモデルケースとして高く評価できます。制度化の先行事例ともなり得る挑戦的な実践は、困難を恐れず変革に挑む姿勢を示しており、まさにグランプリにふさわしい取り組みといえます。

 準グランプリ 

 先端教育部門 

<strong>tupera tupera</strong> <strong>亀山 達矢</strong><br>(絵本作家)
tupera tupera 亀山 達矢
(絵本作家)

AIの急速な発展によって、学習がどのように変化していくのかが気になっています。宿題や試験に頭をかかえて悩む息子の姿をみて、いつも幼き頃のトラウマが蘇ります。大人になっても、子供時代の学習的苦痛を覚えている人は多いのではないでしょうか?苦手意識というのは、学びにおいての最大の壁だと思います。勉強する事=嫌な事になってしまう前に、苦手意識を少しでもなくし、学ぶ意欲を感じる子どもが増えればと思い、未来への希望も込めて選ばせていただきました。atama+が、学ぶ人、教える人の間に歯車のように入り、本来の学ぶ魅力を大いにサポートするものに発展していくことを願います。

 先端教育部門 

<strong>茂木 健一郎</strong><br><span class="fz-12px"><span class="fz-14px">(脳科学者)</span></span>
茂木 健一郎
(脳科学者)

スクラッチは、子どもたちが想像した世界を自らの手で形にし、他者と分かち合うことを可能にした革新的な学びの場です。単なるプログラミング教育を超え、創造性や協働性を育み、遊びと学びを融合させた点に大きな意義があります。世界 200 カ国以上に広がり、数え切れない子どもたちが互いに刺激し合うその姿は、人類の学びの新しい生態系そのものです。
テクノロジーが人間の可能性を拡張し、未来を切り拓く力となる。その象徴がスクラッチであり、本アワードにふさわしい存在だと強く確信します。

 教育イノベーション部門 

<strong>柳川 範之</strong><br><span class="fz-12px"><span class="fz-14px">(東京大学大学院 経済学研究科</span></span> <span class="fz-12px"><span class="fz-14px">経済学部教授)</span></span>
柳川 範之
(東京大学大学院 経済学研究科 経済学部教授)

Minerva Universityは、2014年開校であり、世界がコロナ禍に見舞われるずっと以前から、オンライン授業と世界各都市での実地学習という、当時としては極めてユニークな組み合わせで新しい教育のスタイルを切り開いてきた。コロナの経験を経て、日本を含めて世界中でオンラインを活用した教育スタイルが普及してきている今でも、その先進性は色褪せることがない。単に、オンラインを授業に取り入れているというだけではなく、少人数・対話型のライブ授業を行って、批判的思考や問題解決能力、コミュニケーション能力などを徹底的に育成する教育方針をとっている。まさに生成AIが発達し人間に必要な能力とは何か、そのために必要な能力開発とはどのようなものかが問われている今、Minerva Universityのこの教育方針は、より重要性を増しているのではないだろうか。さらには、世界各都市での実地学習、フィールドワークを通じて、世界の課題を肌で感じられること、そして国際的なネットワークを形成できること、これらはMinerva Universityだからこそ提供できる教育価値であろう。

 学習空間デザイン部門 

<strong>柳沢 幸雄</strong><br><span class="fz-12px"><span class="fz-14px">(学校法人 北鎌倉女子学園学園長</span></span><br> <span class="fz-12px"><span class="fz-14px">東京大学名誉教授、工学博士)</span></span>
柳沢 幸雄
(学校法人 北鎌倉女子学園学園長
 東京大学名誉教授、工学博士)

大学学部の授業期間は、通常前期15週間、後期15週間の年間30週間である。1年間は約52週間であるから、授業期間以外の22週間は学生の自由時間である。このように自由な時間の多い学生時代に、教える側が期待するのは授業期間中の集中した学びである。課題への挑戦を通じて自己の思考方法を訓練し、確立し、専門分野を身に着けた人材の育成を目指している。その為には1週間168時間の中で60時間程度の学びが必要である。

大学のこのような任務を果たす学びの場として、情報を提供する場と思考を訓練する場が必要である。ビット化されたデジタル情報と共に印字されたアナログ情報の両者を提供し、学生間の集中した対話を可能にする場として、中嶋記念図書館は理想的な空間と時間を提供している。運営上の努力が、優れた人材の育成によって報われることを確信している。

 学習空間デザイン部門 

<strong>いとう まい子</strong><br><span class="fz-12px"><span class="fz-14px">(俳優、研究者、経営者)</span></span>
いとう まい子
(俳優、研究者、経営者)

「なぜ?」という子どもたちの小さな声に丁寧に寄り添い、自然の中、木々のぬくもりを感じながら五感を使って学ぶ学習空間や、地域とのつながりの中で展開される探究的な取り組みの数々は、子どもたち一人ひとりの可能性を引き出し、豊かな思考と感性を育んでいると感じました。のびのびと過ごせる教育空間そのものが素晴らしく「私が子どもだったら、ここで学びたかった」と心から思いました。地域と世界をつなぎ、未来へのまなざしを育てる、うつほの杜学園の歩みに心からの敬意を表するとともに、今後のさらなる発展と、子どもたちの輝く未来を応援しています。これからも、益々のご活躍をお祈りしております。どうぞ頑張ってください。

 審査員特別賞 

 先端教育部門 

<strong>⼩宮⼭ 宏</strong><br><span class="fz-12px"><span class="fz-14px">(株式会社三菱総合研究所 理事長</span></span> <span class="fz-12px"><span class="fz-14px">東京大学 第28代総長)</span></span>
⼩宮⼭ 宏
(株式会社三菱総合研究所 理事長 東京大学 第28代総長)

松尾・岩澤研究室は、AI分野における人材育成と教育の革新に多大な貢献をされてきました。オンライン教育を通じて専門家から初学者まで幅広い層に学びの機会を提供し、国内のAIリテラシー向上とエコシステム形成を牽引しています。高専や大学への普及、産業界への人材輩出など、研究と教育の両面で社会に実効的なインパクトをもたらしました。AI人材不足という社会課題に先頭で挑み続ける姿勢は、国内外のAI教育モデルとして高く評価されます。革新性、実効性、社会的意義を兼ね備えた取り組みに敬意を表し、本賞を贈ります。

表彰式 2025

日時:2025年11月3日(祝月) 16:00-17:00
場所:東京ポートシティ竹芝オフィスタワー 
(〒105-7590 東京都港区海岸1丁目7−1)
※「ちょっと先のおもしろい未来2025」内で開催

( 50音順・敬称略 )

安西 祐一郎
(慶應義塾大学名誉教授)

いとう まい子
(俳優、研究者、経営者)

tupera tupera 亀山 達矢
(絵本作家)

⼩宮⼭ 宏
(株式会社三菱総合研究所 理事長
東京大学 第28代総長)

茂木 健一郎
(脳科学者)

柳川 範之
(東京大学大学院経済学研究科
経済学部教授)

柳沢 幸雄
(学校法人 北鎌倉女子学園学園長
 東京大学名誉教授、工学博士)

主催
共催
協力
後援
お問い合わせ先

イノベーティブラーニングアワード事務局
Email : award <アット> lot.or.jp
※<アット>を@に置き換えてください。